H-Yamaguchi.net: 「インターネットと仮想通貨」講演資料
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下のリンク先は、先日某所で行った講演の配布資料に一部手を入れたもの。聴衆は金融広報アドバイザーの方々。「金融広報中央委員会からの委嘱を受けて、地域において暮らしに身近な金融経済等に関する勉強会の講師をつとめたり、生活設計や金銭教育等の指導を行うなど、金融広報活動の第一線に立って活動している方々」だそうだ。学校とかで講演したりするらしい。最近話題になっているオンラインゲームに関連していろいろいわれているので、という趣旨。まあ要するに関心事はアレだ。
資料を見ただけでも、何を話したのかだいたいはわかると思うが、別に特段奇抜なことは話していない。あえて書いておくなら、ポイントは、子どもを守るのは基本的に「親の責任」ではないか、というあたり。子どもがどんな「遊び場」で、どんな「友だち」と遊ぶのかについて、親が関心を持つのは当然だろう。不安なら自分で調べに行ったり、詳しい人に聞いたりするはず。オンラインゲームでも同じではないか、ゲーム会社に責任をかぶせる前に子どもと対話しようよ、勉強しようよ、といいたいわけだ。
ゲーム会社がやるべきことについて、ゲームデザインを工夫できないかという点についてはいろいろなところで書いたり話したりしているが、それ以外にも、セキュリティ関連部分を他のネットサービスと同等(ないしそれ以上)に考えるべきではないかとか、アカウント登録時の個人認証をもっと強化してもいいのではないか(この点において、携帯電話を活用する方法は検討に値すると思う)とか、子どものアカウント登録時には親への連絡先をいっしょに登録する(Second Lifeがこの方法をとっているはず)とか、いろいろあると思う。
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Comments
mixi で予測市場のコミュやっているものです。
http://mixi.jp/view_community.pl?id=1780474
仮想通貨で気になるのは信用創造機能があまり議論されていないことです。実際の通貨の役割で、信用創造の持つ価値は非常に大きいと思っています。
Posted by: tadashi | January 28, 2007 at 12:19 PM
tadashiさん、コメントありがとうございます。
仮想通貨は発行企業にとって一種の負債ですから、それなりの信用創造があるものと思います。ただ、信用創造があまりクローズアップされると、現実通貨との関係など、いろいろと問題になったりするのではないでしょうか。かかわっている方々は皆「通貨発行益」部分を意識しておられると思いますよ。
Posted by: 山口 浩 | January 29, 2007 at 09:37 AM
RMTそのものが問題なのでは無い、という視点に同感です。
私はWorld Of Warcraft(以降WoWに略)をやってますが、RMT、特にゲーム内通貨を$200=金貨1000枚とかで持ちかけてくるメールが頻繁に届くようになってました。自分の持ってるキャラクター複数に届いてたので、ほぼスパムメール仕様で送ってたのかと思います。
以下もWoWの話になります。
ゲーム外取引に関してゲーム開発/運営会社が出来る事は限定されますが、ゲーム内取引に関しては、例えばWoWでは、取引不可なトークン形式でポイントを貯めないと交換できないアイテムを増やすなど、いろいろ工夫してます。
BoE=BindWhenEquipped(装備したら交換不可)や、BoP=BindWhenPickUp(拾ったら交換不可)といったアイテムの使い分けで、ゲーム内取引を硬直させ過ぎないようにも気を使ってますが。(Rarityが高く性能が高い物ほどBoP)
ただ、最近出た拡張パックに併せてレベル上限も引き上げられたのですが、アイテムの性能の凄まじいインフレーションが起きてて、以前までなら大規模ギルドに所属してRaidに通い詰めないと手に入れられなかった様なものがゲーム内オークションでびっくりするほど簡単に手に入るようになってます。(それこそ時間が無い社会人プレイヤーでも全く時間をかけずに入手できる程度に)
新世界では旧世界の2倍くらいの速度でお金が稼げる(NPCが一回当たりに落とすお金の量が増量)のもあり、Blizzard(WoWの開発/運営会社)が今までプレイヤーを引き止める為に使っていた手段を一端引っくり返そうとしているようにも見受けられます。
そういうRMTの防ぎ方もあるのかな、とちょっと感じたりもしました。
Posted by: 名無之直人 | January 29, 2007 at 11:26 AM
見苦しい改行失礼致しました。以後気をつけます。
Posted by: 名無之直人 | January 29, 2007 at 11:48 AM
名無之直人さん、コメントありがとうございます。
ご趣旨は承りましたので、改行は勝手ながら直しておきました。
私はWoWをやっていないので内部の事情は知りませんが、いろいろ工夫しているようですね。とはいえユーザーベースが大きいだけにRMT市場もかなりの規模になるとも聞いております。価格変化の件もたいへん興味深く承りました。
会社によっていろいろなやり方はあるでしょうが、いずれにせよ、工夫を続けていくべきところがあると思います。いろいろな人のいろいろな考えが交錯するあたり、まさに仮想「世界」と呼ぶにふさわしいですね。
Posted by: 山口 浩 | January 29, 2007 at 03:22 PM